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活動報告

奈良県 吉野町

活動の背景

奈良県 吉野町の活動報告写真
日本の自然100選にも選ばれた名栗渓谷

埼玉県飯能市は、県の南西部に位置し市の約76%が森林に覆われています。古くは林業・織物の町として栄え、300余年の伝統を持つ「西川材」の生産地として知られています。
都心から約50km圏内に位置し、交通アクセスも良好な環境にありながら、緑と清流という自然に恵まれた飯能市は、古くから豊かな森林と人との共生によって人々の暮らしや文化・歴史、産業が育まれてきました。

奈良県 吉野町の活動報告写真
再植林されていない山肌

しかし、各地で深刻化している林業衰退の波は当地にも押し寄せ、伐採後に再植林されず放置される森林が目立つようになっています。そこで、FFでは2009年に伐採された後、放置された場所での広葉樹の植樹活動、および周辺の山林で間伐を行うことで生物多様性の豊かな森へと回復させる取り組みを開始しました。また、この地は荒川水系一級河川・高麗川の水源地の1つとなっており、森林をより良い状態にすることは、地域住民を始め首都圏に住む人々にとっても水の供給源を守るという重要な意味を持っています。自然のつながり、そしてこの水源地と都市部の人々の繋がりを森林保全活動を通じて楽しみながら育む活動を進めて行きます。

これからの森づくりと目標

2013年より活動を開始後、埼玉県・森林所有者・EFFの3者で森林整備活動を協力しながら行うことを目的とした「里山・平地林再生事業の実施に関する協定」を2019年までの7年間で締結しました。
都市部に近い立地を活かし地元林業専門家等のお力添えいただきながら、企業や一般ボランティアの方に植樹・間伐の体験を入口として、森林はじめフィールドである飯能についても知り、触れる機会をつくり人と森、人と人とが繋がるきっかけを創出していきます。

活動内容(手法:植樹、草刈、間伐)

毎年、春(3月頃)に植樹、夏(8月頃)に草刈、秋(11月頃)に間伐を実施し、森林整備活動を行っています。

<植樹>

コナラ、トチノキ、スダジイ、クリ、サクラなど広葉樹を中心に植樹地で育ちやすい樹種を選び植樹しています。また、鹿などに苗木が食べられること(食害)を防ぐために苗木を保護するネット(サプリガード)も1本ずつ実施しています。

1つ1つ丁寧な作業で設置

植樹の斜面からは飯能市が一望

<草刈>

雑草を除去するため、夏(8月)に鎌を使った草刈を実施します。草刈は、地味で季節的にも重労働な作業ですが、雑草が苗木への日光を遮るのを防ぎ、生長を促進させるための重要な作業です。

<間伐>

秋頃に、間伐作業を実施します。林業家の指導のもと、選木、縄かけ、受け口作り、鋸の引き方を学び、ボランティア自らの力で樹を倒しています。樹木は、光合成で得た光エネルギー、葉から吸収した二酸化炭素、地中から得た水を使って炭水化物を合成、生長しています。鬱蒼とした山林では太陽光が林冠で遮られて林床まで届かないため、樹全体で光を受ける事ができず光合成が十分に行えません。光合成が不足した山林の木々の根は、地面の張りが弱く、また細く長い樹幹となり、強風など横からの力に弱い樹に生長してしまいます。間伐の作業は、樹木を太く、強く、大きく育てるために重要な作業です。

少しずつ力を込めてノコを引く

間伐した木で薪づくり

今年は数年ぶりに天候にも恵まれ、草刈・間伐・植樹と計画通りに実施できました。5年目となった今年は、秋に間伐した材で「ひのきなめこ」を仕込んだり、植樹の時に薪割りをして燃料として使用したりと少しづつ活用しました。また、地元有志「虎秀やまめクラブ」の方にご協力いただき西川林業についても学びを深めるプログラムも実施できたことで、楽しい時間を共有することができました。

今年は荒天や林道の荒廃により、3月の植樹のみの実施となりました。参加者27名は50本の苗木を無事に植栽し、その後の昼食は「猟師工房」にご協力いただき鹿・猪のジビエBBQを実施。鹿肉コロッケ、鹿汁と盛り沢山で一同山の恵みを満喫しました。さらには西川材の魅力を伝える雑貨&カフェ「kinoca」も訪問し、心地いい空間に並べられた木工品等を見て、様々な木の活用についても触れました。

3年目を迎えた今年も草刈、間伐、植樹を予定していましたが間伐のみ雨天により中止となりました。植樹は昨年の教訓を活かし暖かくなる3月に開催し、クヌギ20本、山桜10本、クリ10本、アヲハダ10本の合計50本を植樹。その後は「しいたけの植菌体験」も行い、約10本のほだ木に駒を打ち付け、来年秋の収穫を楽しみに活動を終えました。

昨年度から開始した埼玉県飯能市での活動は、『里地・平地林再生事業の実施に関する協定書』に基づき埼玉県・森林所有者・EFFとで3者協定を締結し、平成25年~31年まで継続して森林保全活動を行っていく事となりました。
今年度は、昨年植樹した苗木のための草刈(9月)、そして初めての間伐講習会・間伐体験イベント(11月)、さらに雪の影響もあり、イベントとしては、延期・中止となりましたが、専門家・スタッフで前年同様に広葉樹の植樹活動も雪解けした3月に実施しました。


2013年3月10日(日)、記念すべき第1回の植樹活動を実施しました。 当日は、季節はずれの暑さと強風に見舞われましたが、参加してくださったボランティア有志25名で急斜面での作業にも関わらず、2時間弱でコナラ・クヌギ・山桜の計50本を無事植樹しました。 また、この時期はまさに花粉の飛散量の多い季節。植樹地は、周りをスギ・ヒノキに囲まれているため、風が吹くとあたり一体が黄色いモヤに包まれる状況に一同非鳴をあげる事態となりましたが、身を持って森林の現状・問題を体感し、森と人との在り方に想いを巡らせる機会にもなりました。
まだ、スタートをきったばかりの本活動ですが首都圏に近い立地も活かし、参加者一人ひとりが森林保全活動を通して自然の恵み、そして地域の魅力を知る取組を実施していきたいと思います。

花粉が舞う中協力してもくもくと作業

第1回の記念すべき参加者のみなさん!

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